共通テスト 情報Ⅰ・2-12

情報セキュリティ対策の実践の一問一答

共通テスト「情報Ⅰ」の「情報社会とデザイン」から、情報セキュリティ対策の実践に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-12・標準

総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」が示すパスワードの管理の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①覚えやすいように、すべてのサービスで同じものを使い続ける
  • ②毎月決まった日に変え、前回のものから1文字だけ変えておく
  • ③流出が分かったらすぐに変え、複数のサービスで使い回さない
  • ④忘れないように付箋に書き、パソコンの画面の端に貼っておく
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正解 ③流出が分かったらすぐに変え、複数のサービスで使い回さない
解説
正解は「流出が分かったらすぐに変え、複数のサービスで使い回さない」。総務省のサイトは、流出した事実がなければ定期的に変える必要はないとし、使い回しのない固有のパスワードを設定することを求めています。

なぜ
使い回しをすると、一つのサービスから流出したパスワードで、他のサービスにも不正にログインされてしまいます。そのため、使い回しのない長いパスワードを設定し、流出したときにすぐ変えることが大切です。むしろ定期的に変えると、作り方がパターン化して簡単なものになったり、使い回しにつながったりすることの方が問題だとされています。

ひっかけ注意

・「覚えやすいように、すべてのサービスで同じものを使い続ける」…使い回しです。1か所から流出すると、同じIDとパスワードでほかのサービスにも次々にログインされます。
・「毎月決まった日に変え、前回のものから1文字だけ変えておく」…1文字だけ変えたものは推測されやすいです。総務省は、流出の事実がない場合は定期的に変える必要はないとしています。
・「忘れないように付箋に書き、パソコンの画面の端に貼っておく」…周りの人から見えるため、盗み見の原因になります。覚えきれない場合は、パスワード管理ツールを使う方法があります。
問22-12・基礎

総務省「国民のためのサイバーセキュリティサイト」の考え方に照らして、推測されにくいパスワードの作り方として、最も適切なものはどれか。

  • ①自分の誕生日と名前のローマ字を組み合わせた覚えやすいもの
  • ②キーボードで横に並んだ文字を順番に打った短く簡単なもの
  • ③辞書に載っている英単語を一つだけ使った覚えやすいもの
  • ④関係のない複数の単語をつなぎ、間に数字を挟んだ長いもの
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正解 ④関係のない複数の単語をつなぎ、間に数字を挟んだ長いもの
解説
正解は「関係のない複数の単語をつなぎ、間に数字を挟んだ長いもの」。総務省は、ある程度長いランダムな並びが好ましいとし、その作り方の例として、無関係な複数の単語をつなげたり、間に数字を挟んだりする方法を挙げています。

なぜ
攻撃者は、よく使われる言葉や個人情報を使って、パスワードを次々に試します。長くて、本人とのつながりが推測できないものほど、当てるまでの手間が大きくなります。

ひっかけ注意

・「自分の誕生日と名前のローマ字を組み合わせた覚えやすいもの」…誕生日や名前は、SNSなどから調べられるため推測されやすい情報です。総務省も生年月日を危険な例に挙げています。
・「キーボードで横に並んだ文字を順番に打った短く簡単なもの」…qwertyのような並びはよく使われるため、真っ先に試されます。短い場合は総当たりでもすぐに当たります。
・「辞書に載っている英単語を一つだけ使った覚えやすいもの」…辞書の単語を順に試す攻撃で見破られやすくなります。単語を使うなら、関係のない複数の語をつなげて長くします。
問32-12・基礎

OSやアプリの更新(アップデート)をすぐに適用する主な目的として、最も適切なものはどれか。

  • ①見つかった脆弱性を修正し、攻撃に悪用されにくくする
  • ②保存したデータの複製を作り、別の場所に保管しておく
  • ③通信の内容を暗号化し、第三者から読まれにくくする
  • ④利用者ごとに、使ってよいファイルや機能を制限する
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正解 ①見つかった脆弱性を修正し、攻撃に悪用されにくくする
解説
正解は「見つかった脆弱性を修正し、攻撃に悪用されにくくする」。脆弱性とは、ソフトウェアのセキュリティ上の弱点のことです。

なぜ
OSやアプリを古いまま使うと、見つかった弱点がふさがれず、それを狙うウイルスなどに感染するおそれがあります。IPAの情報セキュリティ6か条でも、最初の項目に、OSやソフトウェアを常に最新の状態にすることが挙げられています。また、提供(サポート)が終わったソフトウェアは修正プログラムが出なくなるため、使い続けること自体が危険です。

ひっかけ注意

・「保存したデータの複製を作り、別の場所に保管しておく」…バックアップの目的です。IPAは、データを3つ持ち、2種類の媒体に保存し、1つは別の場所に置く321ルールを示しています。
・「通信の内容を暗号化し、第三者から読まれにくくする」…暗号化の目的です。主に守るのは機密性(第三者に読まれないこと)で、ソフトウェアの弱点そのものをふさぐ働きはありません。
・「利用者ごとに、使ってよいファイルや機能を制限する」…アクセス制御の目的です。必要な人に必要な操作だけを許可し、権限のない人が情報を使えないようにします。
問42-12・標準
ファイルを勝手に暗号化するランサムウェアに備えて、バックアップの取り方を次の表の案A〜Dで比べた。
案残す世代保管する場所復旧できるかの確認
A最新の1世代だけ(上書き)常につないだ外付けドライブ行う
B複数の世代普段は端末につながない媒体にも保管行う
C最新の1世代だけ(上書き)同じパソコンの別のフォルダ行う
D複数の世代普段は端末につながない媒体にも保管行わない
ランサムウェアに備えたバックアップの取り方として、最も適切な案はどれか。
  • ①案A
  • ②案B
  • ③案C
  • ④案D
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正解 ②案B
解説
正解は「案B」。複数の世代を取り、普段は端末につながない媒体にも保管し、復旧できるかも確かめているからです。ランサムウェアは、感染した端末からアクセスできる場所のファイルもまとめて暗号化します。

なぜ
IPAは、バックアップの装置や媒体はバックアップのときだけパソコンにつなぐよう呼びかけています。また、複数の時点のバックアップを残す世代管理をしておけば、感染する前の状態に戻せます。IPAは、データを三つ持ち、二種類の媒体に保存し、一つは別の場所に置く考え方も紹介しています。さらに、バックアップから正しく復旧できるかを確認しておくことも大切です。

ひっかけ注意

・「案A」…つないだままの外付けドライブは、バックアップごと暗号化されます。1世代だけだと、上書きで感染前の状態も失われます。
・「案C」…同じパソコンの中なので、一緒に暗号化されてしまいます。故障した場合も両方が同時に失われます。
・「案D」…取り方は案Bと同じでも、復旧の確認をしていません。IPAは、バックアップから正しく復旧できることを確認するよう求めています。戻せない場合は意味がありません。
問52-12・基礎

クラスで使う共有フォルダの設定として、アクセス制御の考え方に最も合うものはどれか。

  • ①誰でも使えるよう、全員に編集の権限を与える
  • ②管理を楽にするため、全員を管理者に設定する
  • ③必要な人にだけ、必要な操作だけを許可しておく
  • ④IDを一つだけ作り、パスワードを全員で共有する
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正解 ③必要な人にだけ、必要な操作だけを許可しておく
解説
正解は「必要な人にだけ、必要な操作だけを許可しておく」。誰が・何に・どこまで(見るだけか、書き換えもできるか)を決めて制限するのがアクセス制御です。

なぜ
権限を必要な分だけに絞っておくと、うっかりファイルを消したり、関係のない人に情報が見られたりする危険を減らせます。IPAの情報セキュリティ6か条でも、共有の設定を見直し、無関係な人が使える設定になっていないかを確かめるよう求めています。

ひっかけ注意

・「誰でも使えるよう、全員に編集の権限を与える」…見るだけでよい人まで書き換えや削除ができるため、うっかりの消去や改ざんの危険が増えます。
・「管理を楽にするため、全員を管理者に設定する」…管理者は設定の変更までできるため、全員に与えると最も危険です。管理者の権限は必要な人だけに限ります。
・「IDを一つだけ作り、パスワードを全員で共有する」…誰が操作したのかをたどれず(責任追跡性がない)、1人から漏れただけで全員分の入口が開きます。
問62-12・標準
ある店では、会員登録のときに客の誕生日も集めて保存していたが、実際には何にも使っていなかった。漏えいを防ぐため、誕生日を集めること自体をやめ、保存していた分も消去した。
次の表は、IPAのガイドラインが示すリスクへの対応の区分である。
区分内容
リスクの低減対策を導入・強化して、事故が起きる可能性を下げる
リスクの保有受け入れられる場合などに、対策をせずに現状を保つ
リスクの回避仕事のやり方や情報システムの使い方を変えて、リスクそのものをなくす
リスクの移転他社のサービスや保険を使い、自社の負担を下げる
この店の対応は、表のどの区分に当たるか。
  • ①リスクの低減
  • ②リスクの移転
  • ③リスクの保有
  • ④リスクの回避
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正解 ④リスクの回避
解説
正解は「リスクの回避」。仕事のやり方を変えて、想定されるリスクそのものをなくす対応です。

なぜ
表の「回避」の内容のとおり、この店は誕生日を集めるという仕事のやり方そのものを変えました。保有は、受け入れられる場合や、対策の費用が損害額を上回る場合に選ばれます。情報を持たなければ、その情報が漏れることもありません。

ひっかけ注意

・「リスクの低減」…誕生日を保存し続けたまま、暗号化するなどの対策で事故の可能性を下げる場合がこれに当たります。
・「リスクの移転」…情報漏えいに備えた保険に入る、決済を外部の代行サービスに任せるなど、負担を他に移す場合です。
・「リスクの保有」…事故が起きても受け入れられる場合などに、対策をせずに現状のまま保存し続ける対応です。
問72-12・標準

ある高校で、情報セキュリティについて次のA〜Cの文書を作った。
A:学校全体として、何のために何を守るのかという基本的な考え方
B:パスワードは10文字以上にする、USBメモリの持ち出しは許可制にする、などの守るべき決まり
C:貸し出し用パソコンが返却されたときに、中のデータを消す操作の手順書
総務省のガイドラインの分け方で、Bに当たるものはどれか。

  • ①対策基準
  • ②基本方針
  • ③実施手順
  • ④プライバシーポリシー
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正解 ①対策基準
解説
正解は「対策基準」。基本方針を実践するための具体的な規則(守るべき決まり)を定めたものです。

なぜ
総務省のガイドラインでは、組織全体の取組の指針を示す基本方針と、それを実践するための具体的な規則である対策基準の2つを、情報セキュリティポリシーと呼んでいます。さらに、対策基準を個別の業務や機器で行う具体的な手順書やマニュアルにしたものが実施手順です。この問題では、この総務省のガイドラインの分け方に従います。作ったら、運用・評価・見直しを繰り返します(PDCA)。

ひっかけ注意

・「基本方針」…Aに当たります。何のために何を守るかという組織全体の考え方で、総務省の分け方では対策基準とあわせて情報セキュリティポリシーと呼びます。
・「実施手順」…Cに当たります。対策基準の中身を、1つ1つの機器や業務で行う具体的な手順書やマニュアルにしたものです。
・「プライバシーポリシー」…個人情報の扱い方や考え方を、Webサイトなどで利用者に示す文書です(総務省の用語集)。情報セキュリティの決まりではないため、A〜Cのどの文書にも当たりません。個人情報保護法では、事業者は利用目的をできる限り特定し(第17条)、個人情報を取得したら利用目的を本人に通知するか公表します(第21条)。
問82-12・標準

青少年インターネット環境整備法で、携帯電話の契約者や使用者が18歳未満である場合について定められている内容として、正しいものはどれか。

  • ①保護者が申し出たとしても、フィルタリングを外すことはできない
  • ②保護者が不要と申し出ない限り、フィルタリングの利用が条件になる
  • ③18歳未満の者は、携帯電話のインターネット契約を一切結べない
  • ④フィルタリングは保護者から申し出があったときだけ提供すればよい
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正解 ②保護者が不要と申し出ない限り、フィルタリングの利用が条件になる
解説
正解は「保護者が不要と申し出ない限り、フィルタリングの利用が条件になる」。携帯電話会社は、契約者や使用者が青少年(18歳未満)の場合、フィルタリングサービスの利用を条件としてインターネット接続サービスを提供しなければなりません(第15条)。

なぜ
フィルタリングとは、有害な情報を含むWebサイトなどを見られないようにする仕組みです。この法律は、携帯電話会社などに、契約者が青少年かどうかの確認(第13条)、フィルタリングの必要性の説明(第14条)、端末でフィルタリングを有効にする措置(第16条)なども求めています。ただし、保護者が利用しないと申し出た場合は、この限りではありません。

ひっかけ注意

・「保護者が申し出たとしても、フィルタリングを外すことはできない」…第15条ただし書きにより、保護者が利用しない旨を申し出た場合は、フィルタリングなしで提供できます。
・「18歳未満の者は、携帯電話のインターネット契約を一切結べない」…契約はできます。相手方や使用者が18歳未満の場合に、フィルタリングの利用が条件になるだけです。
・「フィルタリングは保護者から申し出があったときだけ提供すればよい」…逆です。原則として提供し、保護者から不要と申し出があった場合だけ外せます。
問92-12・基礎

取引先を名乗る人から「請求書を確認してください」という添付ファイル付きのメールが届いたが、心当たりがない。このときの対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①本文のリンクから相手のサイトに入り、内容を確かめる
  • ②添付ファイルを開いて、中身が本物かどうかを確かめる
  • ③メール以外の連絡手段で、相手が送ったのかを確かめる
  • ④届いたメールに返信して、本当に送ったのかを尋ねる
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正解 ③メール以外の連絡手段で、相手が送ったのかを確かめる
解説
正解は「メール以外の連絡手段で、相手が送ったのかを確かめる」。前から知っている電話番号など、そのメールに頼らない方法で確認します。

なぜ
攻撃者は、実在の取引先や知人になりすまして、ウイルス付きのファイルや偽サイトへのリンクを送ってきます。差出人の名前は簡単に偽れるので、見た目だけでは本物か分かりません。不審なメールの添付ファイルやリンクは開かず、組織であれば担当者に報告します。

ひっかけ注意

・「本文のリンクから相手のサイトに入り、内容を確かめる」…リンク先が偽サイトの場合、IDやパスワードを盗まれたり、ウイルスに感染したりするおそれがあります。
・「添付ファイルを開いて、中身が本物かどうかを確かめる」…ウイルス付きのファイルの場合、開いた時点で感染するおそれがあります。確かめるのは開く前です。
・「届いたメールに返信して、本当に送ったのかを尋ねる」…返信先が攻撃者の場合、本物だという答えが返ってくるだけです。確認は、そのメールに頼らない手段で行います。
問102-12・基礎

IPAの「情報セキュリティ6か条」が、ウイルス対策ソフトについて求めている内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①一度入れたら、定義ファイルは更新せずに使う
  • ②動作が遅くなるので、普段は機能を止めておく
  • ③メールの添付ファイルだけを検査の対象にする
  • ④ウイルス定義ファイルを常に最新の状態に保つ
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正解 ④ウイルス定義ファイルを常に最新の状態に保つ
解説
正解は「ウイルス定義ファイルを常に最新の状態に保つ」。ウイルス定義ファイル(パターンファイル)は、ウイルスを見つけるための特徴を集めたデータです。

なぜ
新しいウイルスは毎日のように作られています。ウイルス対策ソフトを入れていても、定義ファイルが古いままだと新しいウイルスを見つけられません。IPAの情報セキュリティ6か条も、ウイルス対策ソフトを入れたうえで、定義ファイルをいつも新しくしておくよう求めています。

ひっかけ注意

・「一度入れたら、定義ファイルは更新せずに使う」…定義ファイルを更新しない場合、新しく作られたウイルスを見つけられません。IPAは自動更新の設定を勧めています。
・「動作が遅くなるので、普段は機能を止めておく」…止めている間は、ウイルスを見つけることも防ぐこともできないため、常に動かしておきます。
・「メールの添付ファイルだけを検査の対象にする」…ウイルスはWebサイトやUSBメモリなど、メール以外の経路からも入り込むため、全体を検査します。

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